Serena MCPの導入・更新管理とトラブルシューティング完全ガイド

一度Serenaの設定を済ませば、Claude Code、Codex CLI、Gemini CLIがSerenaを使っていると思っていませんか？つまりこれに気が付いていないユーザーは一度セットアップしてしまえば、Serenaが使えると思ってCodexやClaudeを使用している可能性があります。 そして、十分時間が経ったときに「あれ、AIがSerena使ってなくね？」 と思うのです。今回はそれを回避する案を記事にしてみました。

一度セットアップした＝ずっと使えているはず」と思い込み、いつの間にかSerenaが外れてるケースはかなり起きがちです。特に Codex/Claude 側のアップデートや設定変更・プロジェクト切替のタイミングで発生しやすいです。

起きがちな“あるある”症状

• 以前できていたコード横断検索・参照解決が急に弱い/遅い
• 「Serenaの初期説明」（initial instructions）に沿った振る舞いをしない
• SerenaのWebダッシュボード（既定 24282）にアクセスが無い/プロセスが無い
• Codex/Claude が内蔵の簡易ツールだけで完結している（外部MCPを呼ばない）

Serena MCP（＝serena start-mcp-server）は、起動のたびに自動アップデートは行いません。これは意図的な設計です。理由と運用上のベストプラクティスを整理します👇

🧠 なぜ自動アップデートしないのか

1. 「開発環境の安定性」を最優先

SerenaはClaude CodeやCodex CLIなどIDEやエージェントが直接依存するバックエンドです。
自動で最新コミットに切り替わると、構文やAPI仕様の微変更で
プロンプト連携が壊れるリスクがあるため、「固定版を明示的に使う」方式を採っています。

🔄 更新のベストプラクティス

✅ 方法1：uvxを使って明示的に更新

uvxは「最新版を明示的に再取得」できるので、これが最も安全＆推奨です。

# 最新コミットから実行（更新も兼ねる）
uvx --from git+https://github.com/oraios/serena serena start-mcp-server

uvxは毎回キャッシュを確認し、差分があれば再インストールする仕組みです。
つまり、「実行時の更新確認」はしますが、自動アップデート（強制pull）は行いません。

✅ 方法2：ローカルCloneの場合

もしリポを直接cloneしているなら：

cd ~/serena
git pull
uv run serena start-mcp-server

GitHubの main ブランチを追従している場合はこれで更新完了です。

✅ 方法3：固定バージョン運用

安定稼働が目的ならバージョンを固定します：

uvx --from git+https://github.com/oraios/serena@v0.1.14 serena start-mcp-server

@v0.1.14 のようにタグ指定しておけば、更新による破壊的変更を防げます。

🧩 運用Tips

🛠 補足：アップデート確認コマンド（簡易）

uvx --from git+https://github.com/oraios/serena serena version

これで現在のSerenaバージョンが出力されます。
GitHubリポジトリの releases を見て手動で比較するのが公式流です。

apt upgrade ではuv も Serena も面倒見てくれないので、気づいたら古いままになりがちなんですよね（どちらも “スクリプト or uv 経由” で入れている＝APT管理外）。

そこで、「通知だけ出す」チェック系を2つ＋統合1つ置いておくのがラクです👇
（更新は自分のタイミングでやる方針のまま）

1) uv の最新版チェック（通知のみ）: uv-check.sh

#!/usr/bin/env bash
# uv の最新版を GitHub から取得して、ローカルと比較（通知のみ）

set -e
REPO="astral-sh/uv"
TMP="/tmp/uv_latest.json"

have() { command -v "$1" >/dev/null 2>&1; }

if ! have uv; then
  echo "⚠️  uv が見つかりません。まずは公式インストーラで導入してください:"
  echo '    curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh'
  exit 0
fi

if ! have curl || ! have jq; then
  echo "❌ curl/jq が必要です: sudo apt update && sudo apt install -y curl jq"
  exit 1
fi

LOCAL="$(uv --version 2>/dev/null | awk '{print $2}')"
curl -sL "https://api.github.com/repos/${REPO}/releases/latest" -o "$TMP"
REMOTE="$(jq -r '.tag_name' "$TMP" | sed 's/^v//')"

echo "💻 uv local : ${LOCAL:-unknown}"
echo "🌐 uv latest: ${REMOTE:-unknown}"

if [[ -z "$REMOTE" || "$REMOTE" == "null" ]]; then
  echo "❌ 最新版照会に失敗（GitHub API or jq を確認）"
  exit 1
fi

if [[ "$LOCAL" != "$REMOTE" ]]; then
  echo "🟡 アップデートあり！"
  echo "   推奨: uv self update"
  echo "   もし失敗する場合は再インストール:"
  echo "   curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh"
else
  echo "✅ uv は最新です。"
fi

設置

sudo apt install -y jq
mkdir -p ~/bin
nano ~/bin/uv-check.sh   # ←上を貼付
chmod +x ~/bin/uv-check.sh
echo 'export PATH="$HOME/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc && source ~/.bashrc

2) Serena の最新版チェック（通知のみ）: serena-auto.sh

（前に出したものをそのまま使えばOK。要点だけ再掲）

• GitHubの最新タグと uvx … serena version を比較
• 差があれば「更新コマンド例だけ」を表示（自動更新はしない）
• jq 必須

更新したいときだけ：
uvx --from git+https://github.com/oraios/serena@vX.Y.Z serena start-mcp-server

3) まとめて点検してくれる統合版: check-ai-stack.sh

#!/usr/bin/env bash
# uv / Serena / Codex / Claude をまとめて “通知だけ” 点検

set -e
echo "==== uv ===="
~/bin/uv-check.sh || true
echo

echo "==== Serena ===="
~/bin/serena-auto.sh || true
echo

echo "==== Codex CLI ===="
if command -v codex >/dev/null 2>&1; then
  codex --version || true
  npm outdated -g @openai/codex || true
else
  echo "⚠️ codex が未導入（スキップ）"
fi
echo

echo "==== Claude Code ===="
if command -v claude >/dev/null 2>&1; then
  claude --version || true
  npm outdated -g @anthropic-ai/claude-code || true
else
  echo "⚠️ claude が未導入（スキップ）"
fi

設置

nano ~/bin/check-ai-stack.sh  # ←上を貼付
chmod +x ~/bin/check-ai-stack.sh

使い方（手動）

check-ai-stack.sh

週1だけメール/ログに通知（任意）

crontab -e

例：

# 毎週月曜 09:00（JST）に実行してメール通知
0 9 * * 1 ~/bin/check-ai-stack.sh | mail -s "[AI stack] weekly check" you@example.com

※ メール不要なら >> ~/.local/share/ai-stack/check.log に追記でも。

SSHログイン時に“たまに”思い出させる（軽量ワンライナー）

毎回は鬱陶しいので、7日おきに一度だけ .bashrc で出す例：

# ~/.bashrc の末尾に追記（通知は7日に1回）
if command -v date >/dev/null; then
  STAMP="$HOME/.cache/ai-check.stamp"
  mkdir -p "$(dirname "$STAMP")"
  now=$(date +%s)
  if [ -f "$STAMP" ]; then last=$(cat "$STAMP"); else last=0; fi
  # 7日 = 604800秒
  if [ $((now - last)) -ge 604800 ]; then
    echo "[AI stack] 久しぶりにチェックします → check-ai-stack.sh"
    ~/bin/check-ai-stack.sh | sed 's/^/    /'
    echo "$now" > "$STAMP"
  fi
fi

なぜ apt に出てこないの？

• uv：公式インストーラ（curl）で導入 or 自己更新（uv self update）。APTパッケージと別系統。
• Serena：uvx でGitHubリポから実行するアプリ層。APT管理対象ではない。
• Codex/Claude：npm のグローバル（npm -g）で管理。これもAPT外。

Codex / Claude が Serena を使って“重い作業を肩代わりする”開発環境」に必要なのは、実質このセットです。

必須（これだけで回る“最小3点＋α”）

1. uv（Serena実行の土台）
   • 役割：Pythonランタイム＋パッケージ管理＋uvxでSerenaをその場実行
   • 入れ方：curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh
2. Serena MCP（MCPサーバ）
   • 役割：巨大Repoの解析・検索・編集を肩代わり
   • 起動：uvx --from git+https://github.com/oraios/serena serena start-mcp-server
3. MCPクライアント
   • どちらか（両方でもOK）
     • Codex CLI（npm i -g @openai/codex）
     • Claude Code（npm i -g @anthropic-ai/claude-code など）

✅ 結論：“uv＋Serena＋（Codex or Claude）”が中核。
私の意図どおり、Serenaが重い横断解析などを担当し、Codex/ClaudeからMCP経由で呼び出す流れです。なのでuvは絡みます（Serenaの実行に必須）。

実用上“ほぼ必須”（Serenaの体感が段違いに）

ripgrep / fd-find / universal-ctags（高速検索＆シンボル索引）

sudo apt update && sudo apt install -y ripgrep fd-find universal-ctags
echo 'alias fd=fdfind' >> ~/.bashrc && source ~/.bashrc

• Git（当然）：sudo apt install -y git
• 言語サーバ（LSP）：プロジェクト言語に合わせて
  • Python: pipx/uvx pyright など
  • TS/JS: npm i -g typescript-language-server typescript
  • Go: sudo apt install -y golang → go install golang.org/x/tools/gopls@latest
  • Rust: rustup → rust-analyzer
  • Java: jdtls など
    ※ LSPが無いと“定義ジャンプ/参照解決”の精度と速度が落ちます。

あると便利（規模・用途次第）

• jq/curl（チェック系スクリプト用）：sudo apt install -y jq curl
• build-essential pkg-config（ネイティブ拡張が要る依存のビルド用）
• Docker（安全に隔離したいとき／CI対策）
• watchman（超大規模のファイル監視が多い場合）

最短セットアップの“完成コマンド”

# 0) ベース
sudo apt update && sudo apt install -y git ripgrep fd-find universal-ctags jq curl
echo 'alias fd=fdfind' >> ~/.bashrc && source ~/.bashrc

# 1) uv
curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh

# 2) Serena（都度実行・固定インストール不要）
uvx --from git+https://github.com/oraios/serena serena start-mcp-server \
  --context ide-assistant --project "$PWD" &

# 3) クライアント（どちらか／両方）
npm i -g @openai/codex
npm i -g @anthropic-ai/claude-code

運用のコツ（外れてた問題を防ぐ）

• 固定起動順：Serena→（Codex/Claude）。Serena未起動ならIDEを起動しないラッパー（前回のdev-ide.sh）が効きます。
• バージョン固定：上げるときだけ明示的に上げる（Serenaは @vX.Y.Z、npmはバージョン指定）。
• 週1の“通知だけ”点検：uv-check.sh＋serena-auto.sh＋check-ai-stack.sh をcron化。

Windows でのインストール手順（基本）

1) uv のインストール

Windows版の場合、公式ドキュメントによると以下の方法があります。 Astral Docs+2Astral Docs+2

PowerShell を管理者モードで開き：

powershell -ExecutionPolicy ByPass -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"

または、Windows パッケージマネージャー（例：WinGet）からもインストール可能：

winget install --id=astral-sh.uv -e

インストール後は、uv --version などで確認。PATHが通っていないと “uv: command not found” 的なエラーになるので、環境変数の確認が必要。

2) Serena MCP の起動設定

Windows でも、基本的には同じ “uv を使って Serena を start-mcp-server” で起動 → クライアント（Claude Desktop／Claude Codeなど）に MCP サーバとして登録、という流れになります。例えば：

• uvx --from git+https://github.com/oraios/serena serena start-mcp-server --context ide-assistant --project <プロジェクトパス> など。Windowsのパスでは \ を \\ にエスケープする、または / を使うなど注意。
• クライアントの設定ファイル（例えば Claude Desktop の %APPDATA%\Claude\claude_desktop_config.json）に MCP サーバとして Serena のコマンドを登録。Windows特有のパス・エスケープに注意。

⚠️ Windows特有の「ハマりどころ」＆注意点

• PATHの問題：uv や uvx コマンドが通っていない、ファイルが見つからない、というエラーが Windows で比較的多く報告されています。
• 権限・実行ポリシー：PowerShellでスクリプトを実行する際、ExecutionPolicy の設定が制約になることがあります。インストーラが提示する通り ByPass を指定する必要あり。
• プロジェクトパス・ディレクトリ区切り：Windows では \ を使いますが、設定ファイルでは \\ や / を使った方が無難。例えば JSON設定中の "your\\project\\folder\\path" のように。
• 言語サーバ／Node.js／npmの依存：Windows上で TypeScript Language Server 等を使う際に npm コマンドが見つからず失敗するというissueもあります。
  → Node.js + npm がちゃんとインストール／PATHにあるか確認が必要。
• 更新・チェックスクリプトの動作：Ubuntu向けに出した uv-check.sh／serena-auto.sh は Bash環境を想定しています。Windowsでは PowerShell スクリプト版に書き換える必要があります。

🔧 Windows用チェック／通知スクリプト案

Ubuntuで出したスクリプトをそのまま使うのは難しいため、Windows用に PowerShell スクリプトを用意するのがベストです。例えば：

• uv-check.ps1
• serena-auto.ps1

簡易例（uv-check.ps1）：

# uv-check.ps1
$remoteJson = Invoke-WebRequest -Uri "https://api.github.com/repos/astral-sh/uv/releases/latest" | ConvertFrom-Json
$remote = $remoteJson.tag_name.TrimStart("v")
$local = (& uv --version).Split()[1]

Write-Host "uv local : $local"
Write-Host "uv latest: $remote"

if ($local -ne $remote) {
  Write-Host "⚠️ アップデートあり！ uv self update してください"
} else {
  Write-Host "✅ uv は最新です。"
}

同様に serena-auto.ps1 を用意して、「GitHubのリリースタグ vs ローカルバージョン」を比較して通知するように。さらに、これらをタスクスケジューラで “週１” 実行するようにしておくと、Windowsでも「忘れないチェック」が可能になります。

uv self updateでエラーが発生

uv self update error: Self-update is only available for uv binaries installed via the standalone installation scripts. The current executable is at C:\Users\minok\AppData\Local\Microsoft\WinGet\Packages\astral-sh.uv_Microsoft.Winget.Source_8wekyb3d8bbwe\uv.exe but the standalone installer was used to install uv to C:\Users\minok\.local\bin. Are multiple copies of uv installed?

結論：uv が二重インストール（WinGet版＋スタンドアロン版）になっていて、uv self update が「自分で入れた実体と違う場所を見てる」せいで失敗しています。

何が起きてる？

• uv self update はスタンドアロン版で入れた実体だけ更新できます。
• いま実行中の uv.exe は WinGet 配下：
  C:\Users\minok\AppData\Local\Microsoft\WinGet\Packages\astral-sh.uv_...\uv.exe
• でも、スタンドアロン版も同時に存在：
  C:\Users\minok\.local\bin\uv.exe（uvx.exe もここ）

この「2つある」状態で PATH の優先順位によって、uv self update が WinGet 版を触ろうとして怒られています。

解決の方針（どちらか1つに統一）

✅ 方針A（おすすめ）: スタンドアロン版に統一

理由：uv self update が使える／uvx も確実に入る。

1. WinGet版をアンインストール

winget list astral-sh.uv
winget uninstall --id astral-sh.uv -e

2. PATHの優先順位を確認（%USERPROFILE%\.local\bin が先頭付近に来るように）

where uv
$Env:Path -split ';'

C:\Users\minok\.local\bin が WinGet配下より前にあるのが理想。
必要なら一時的に：

$bin = "$Env:USERPROFILE\.local\bin"
$Env:Path = "$bin;" + ($Env:Path -replace [regex]::Escape("$bin;"), '')

（永続は「システム環境変数」GUIで編集がおすすめ。setx は既存PATHを縮めることがあるので注意）

3. 確認

where uv
uv --version
uvx --version
uv self update       # ← これで通るようになる

方針B：WinGet版に統一（自動更新は WinGet に任せる）

1. スタンドアロン版を削除

• C:\Users\minok\.local\bin\uv.exe, uvx.exe, uvw.exe を削除
• PATH から C:\Users\minok\.local\bin を外す（他で使ってないなら）

2. 更新は WinGet で

winget upgrade --id astral-sh.uv -e

注：uv self update は使えません。uvx が WinGet でも入るかはパッケージ版次第なので、where uvx で確認してください。無ければ WinGet の更新を待つか、方針Aへ。

速攻で状況確認するワンライナー

Write-Host "== which =="
where uv; where uvx
Write-Host "== actual =="
(Get-Command uv).Source
(Get-Command uvx -ErrorAction SilentlyContinue).Source

→ どっちの実体が呼ばれているか一目瞭然。

実運用のおすすめ

A案（スタンドアロン）＋PATH優先にして、
uv self update / uvx … serena … を使えるようにするのが一番スムーズ。

Serena 関連スクリプトは、誤爆防止のため先頭で実体を固定してもOK：

$UVX = (Get-Command uvx).Source  # 例: C:\Users\minok\.local\bin\uvx.exe
& $UVX --from git+https://github.com/oraios/serena serena start-mcp-server ...

今回のケースの最短復旧手順（A案）

# 1) WinGet版を外す
winget uninstall --id astral-sh.uv -e

# 2) スタンドアロンを再インストール（済なら不要）
powershell -ExecutionPolicy ByPass -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"

# 3) PATH 優先で .local\bin を先に
#  → GUIで環境変数編集 or 一時的に上書き（上記スニペット）

# 4) 動作確認
where uv; where uvx
uv --version
uv self update   # ← これがOKなら統一完了

これで、Windows でも uv self update が正常に動き、uvx 経由で Serena を安定運用できます。

しかし上記の方法でもうまくいかない場合があります。

PS C:\Users\minok> winget list astral-sh.uv 入力条件に一致するインストール済みのパッケージが見つかりませんでした。 PS C:\Users\minok> winget uninstall --id astral-sh.uv -e 入力条件に一致するインストール済みのパッケージが見つかりませんでした。

確かにこれは「WinGet 版が“存在する風”なのに、winget list で見えない」＝孤児化したポータブル版の典型です。つまり WinGet が作った「リンク（shim）」やパッケージ残骸だけが残っていて、uv self update はそっちを拾ってしまう状態。

下の手順でWinGet残骸を手動掃除 → スタンドアロン版に統一しましょう。

手早い復旧（PowerShell）

1. まず、どの uv が呼ばれてるか確認

where uv
Get-Command uv | Select-Object Source
where uvx
Get-Command uvx | Select-Object Source

出力が ...AppData\Local\Microsoft\WinGet\Packages\astral-sh.uv_...\uv.exe なら、WinGet 側が優先されています。 where uvで何も出ない場合はコマンドプロンプトで表示できます。

2. WinGet の「ポータブル用リンク」を削除
   （ここが残ってると優先されがち）

# WinGetのリンク置き場（ショートカット実体）
$links = "$env:LOCALAPPDATA\Microsoft\WinGet\Links"
Remove-Item "$links\uv.exe"  -ErrorAction SilentlyContinue
Remove-Item "$links\uvx.exe" -ErrorAction SilentlyContinue
Remove-Item "$links\uvw.exe" -ErrorAction SilentlyContinue

Links が空（or そもそも無い）なら、WinGet 側は 「Links 経由の shim ではなく、Packages 直下の実体」 を PATH に載せている可能性が高いです。
その場合の対処法は後で記述しておきます。

3. WinGet のパッケージ残骸を削除（ある場合）

$pkg = Get-ChildItem "$env:LOCALAPPDATA\Microsoft\WinGet\Packages" -Directory `
       | Where-Object { $_.Name -like 'astral-sh.uv_*' }
if ($pkg) { Remove-Item $pkg.FullName -Recurse -Force }

4. すでに入っているスタンドアロン版を優先させる
   （C:\Users\minok\.local\bin が PATH の先頭付近に来るように）

$bin = "$env:USERPROFILE\.local\bin"
# 一時的に先頭に（セッション限定）
$env:Path = "$bin;" + ($env:Path -replace [regex]::Escape("$bin;"), '')

# 永続は「システムの環境変数」GUIで、ユーザーPATHの先頭へ移動させるのが安全です

5. 動作確認

where uv
Get-Command uv | Select-Object Source
uv --version
uv self update   # ← これで通るようになればOK

うまくいかない場合の最終手段

.local\bin 側を再インストール（上書きOK）

powershell -ExecutionPolicy ByPass -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"

それでも where uv が WinGet 側を指すなら、Pathの順序がまだ逆転しています。
Links の uv.exe が復活していないかも再確認してください。

ポイント

• WinGet のポータブルアプリは「Links」フォルダの shim が実体です。winget list に出ないことがあり、削除は手動で Links と Packages の両方を掃除するのが確実。
• 以降は スタンドアロン版のみにしておくと、uv self update が使えて Serena 運用が安定します。
• Serena 側はこれでそのまま利用OK：

uvx --from git+https://github.com/oraios/serena serena start-mcp-server

Links が空でコマンドで何も表示されない

いま拾われているのは：

C:\Users\minok\AppData\Local\Microsoft\WinGet\Packages\astral-sh.uv_...\uv.exe

なので、どの uv.exe が優先されているかとPATH の順序を一気に洗い出して、WinGet 側を外し、.local\bin を優先にします。

1) いま“どの uv が使われているか”を全表示

# どの順で見つかっているか（複数出ます）
where uv
where uvx

# 実際に PowerShell が解決している実体（-All で全部）
Get-Command uv  -All | Select-Object Source
Get-Command uvx -All | Select-Object Source

.local\bin\uv.exe よりも WinGet\Packages…\uv.exe が上に出ていれば、そちらが優先されています。

2) PATH に WinGet の Packages パスが混ざっていないか確認

$Env:Path -split ';' | ForEach-Object {
  if ($_ -match 'WinGet\\Packages' -or $_ -match 'WindowsApps') { "→ $_" } else { $_ }
}

• …\Microsoft\WinGet\Packages\astral-sh.uv_… が出る ⇒ これを外す対象
• …\Microsoft\WindowsApps は Microsoft Store/エイリアス用。通常そのままでOK（uv は関係ないことが多い）

3) “WinGet 実体”の掃除（Linksが無い場合は Packages を直接消す）

# uv の WinGet 残骸フォルダがあれば削除
Get-ChildItem "$env:LOCALAPPDATA\Microsoft\WinGet\Packages" -Directory `
| Where-Object { $_.Name -like 'astral-sh.uv_*' } `
| ForEach-Object {
    Write-Host "Removing $($_.FullName)"
    Remove-Item $_.FullName -Recurse -Force
}

# 念のため Links ももう一度（存在しないなら無視）
Remove-Item "$env:LOCALAPPDATA\Microsoft\WinGet\Links\uv*.exe" -ErrorAction SilentlyContinue

注: 上が失敗する場合は、エクスプローラで該当フォルダを開いて手動削除でもOKです（ロック中でなければ削除可）。

4) .local\bin を優先にしてテスト（セッション限定）

$bin = "$env:USERPROFILE\.local\bin"
$env:Path = "$bin;" + ($env:Path -replace [regex]::Escape("$bin;"), '')

# 確認
where uv
Get-Command uv | Select-Object Source
uv --version
uv self update   # ← ここが成功すれば、スタンドアロン優先に切替完了

PS C:\Users\minok> Get-Command uv | Select-Object Source

Source
——
C:\Users\minok\.local\bin\uv.exe

PS C:\Users\minok> uv –version
uv 0.9.5 (d5f39331a 2025-10-21)
PS C:\Users\minok> uv self update
info: Checking for updates…
success: You’re on the latest version of uv (v0.9.5)

5) 永続化（ユーザー PATH の並び替え）

GUI（推奨）： 設定 → システム → バージョン情報 → 「関連設定」→ システムの詳細設定 → 環境変数 → 「ユーザー環境変数」PATH を編集 → %USERPROFILE%\.local\bin を最上段に移動 → OKで保存 → 新しい PowerShell を開き直して確認。

どうしてもコマンドでやる場合（リスク高めなので GUI 推奨）：

$bin  = "$env:USERPROFILE\.local\bin"
$curr = [Environment]::GetEnvironmentVariable('Path', 'User')
if ($curr -notmatch [regex]::Escape($bin)) {
  [Environment]::SetEnvironmentVariable('Path', "$bin;$curr", 'User')
} else {
  # 先頭へ移動
  $parts = ($curr -split ';') | Where-Object { $_ -ne $bin -and $_ -ne '' }
  $new = "$bin;" + ($parts -join ';')
  [Environment]::SetEnvironmentVariable('Path', $new, 'User')
}

6) 仕上げチェック

where uv; where uvx
Get-Command uv,uvx | Select-Object Name,Source
uv --version
uv self update

これで WinGet 側の実体が消え、.local\bin の uv/uvx が確実に優先されます。
以後は：

• 更新：
  uv self update
• Serena 起動：
  uvx --from git+https://github.com/oraios/serena serena start-mcp-server --context ide-assistant --project "C:/path/to/your/project"