WebSocketアプローチによるグローバル市場データ収集の概要

リアルタイム株価モニタリングシステムの構築と改良

ブラウザでリアルタイムに株価情報を一覧表示できるシステムを構築しました。このシステムは日本の株式市場向けに作成しましたが、同様の手法は世界中の様々な市場データにも応用可能です。主要指数と個別銘柄の価格、変動率、セクター情報などが一目で確認でき、セクター別フィルタリングや銘柄検索機能も実装しています。

グローバルな応用可能性

このシステムの基本設計は、以下のような様々な市場データに適用できます:

  • 各国の株式市場データ
  • 商品先物市場の価格情報
  • 外国為替市場のレート
  • 暗号資産の価格データ

重要なのは、データソースさえ確保できれば、このシステムのアーキテクチャはどの市場データにも応用可能だという点です。お住まいの地域の証券会社や情報プロバイダーが提供するAPIやツールと組み合わせることで、同様のシステムを構築できます。株式市場が開いているときは誰でも見ることができます。ただし、マシンをたちあげていないと見れないです。

502 Bad Gateway

システムの基本的な仕組み

データソース(Excel/API等)から市場データを読み取り、Webサーバーを経由してブラウザに表示する仕組みになっています。データが更新されると自動的にブラウザ側も更新されるため、常に最新の情報を確認することができます。

主な機能

  • 主要指数の表示(各市場の代表的な指数に対応可能)
  • 個別銘柄の価格・騰落率表示
  • セクター別フィルタリング
  • 銘柄名・コードによる検索機能
  • スマートフォン対応のレイアウト
  • 価格更新時の視覚的フィードバック

使い方

  1. ブラウザでページを開く
  2. 画面上部に指数情報が表示される
  3. その下に個別銘柄一覧が表示される
  4. セクターフィルターで見たい業種を選択できる
  5. 検索ボックスで特定の銘柄を探すことができる

注意事項

  • 表示される情報は参考値としてお使いください
  • データ更新頻度はデータソースの更新タイミングに依存します
  • 対応銘柄はデータソースの提供範囲に準じます

補足:データソースについて

このシステムは、任意の市場データソースと接続可能な設計になっています。例えば:

  • 証券会社提供のAPI
  • 市場データベンダーのフィード
  • 取引所提供の情報
  • その他のデータソース

データを取得して変換・送信する部分と、表示する部分が分離されているため、データソースの変更や追加が容易です。現在はExcelをデータソースとして使用していますが、これは開発時の検証用として採用したものです。より適切なデータソースへの移行も、表示部分を変更することなく実現可能です。

プログラムの構成

このシステムは、大きく分けて2つのPythonプログラムで構成されています:

データ送信プログラム

市場データを取得し、WebSocketサーバーに送信するプログラムです。世界中の主要市場(NYSE、NASDAQ、BSE、NSE、TSE等)のデータに対応可能な設計となっています。データに変更があった場合のみ送信することで、サーバーの負荷を軽減しています。

例えば:

  • 米国市場:ダウ工業株30種、S&P500、NASDAQ総合指数などの指数データ
  • インド市場:SENSEX、NIFTY50などの指数データ
  • アジア市場:日経225、ハンセン指数、STI指数などの指数データ
  • その他:各市場の個別銘柄データ、ETF情報など

データ受信・配信プログラム

FastAPIを使用したWebSocketサーバープログラムです。受信したデータをブラウザにリアルタイムで配信します。時差のある世界各地の市場データにも対応し、複数のクライアントに同時配信が可能です。PCやスマートフォン、タブレットなどあらゆるデバイスからアクセスできます。

技術的特徴

  • Pythonによる軽量な実装
  • 必要最小限のモジュールで構成
  • WebSocketによるリアルタイムデータ更新
  • マルチマーケット対応の柔軟なデータ構造
  • 国際的な時刻表示への対応
  • 複数通貨のサポート

このプログラムは、データソースさえ用意できれば、世界中のどの市場データでも表示可能な汎用的な設計となっています。また、複数の市場データを同時に表示することも可能です。

先物・デリバティブ情報モニターの開発

金融派生商品(デリバティブ)の情報をリアルタイムに確認できるページを開発しました。このシステムは、様々な市場の先物取引データに対応可能な設計となっています。

システムの特徴

このシステムでは以下の情報をリアルタイムで確認できます:

  • 株価指数先物(標準、ミニ、マイクロ)の価格と変動
  • 関連する指数の先物情報
  • 主要な為替レート情報
  • 板情報(売買数量)のビジュアル表示
  • 歩み値(時系列での価格推移)
  • インタラクティブな価格推移グラフ

実装例:日本市場

現在、テスト実装として日本の先物市場データを表示しています。 確認用URL: https://nk225.minokamo.tokyo (※取引時間外や休日、システムメンテナンス中は表示されません)

ユーザビリティの重視

  • ダークモード対応で目の疲れを軽減
  • スマートフォン対応のレスポンシブデザイン
  • 効率的なデータ更新による快適な操作性

応用可能性

このシステムは以下のような様々な市場のデリバティブ情報にも対応可能です:

  • 米国のE-mini S&P 500先物
  • インドのNifty先物
  • 欧州のDAX先物
  • その他の商品先物や金融派生商品

システムの特長

データ更新があった場合のみ画面を更新する効率的な設計により、サーバーリソースを最適化しながらリアルタイムな情報提供を実現しています。

市場データ保存システムの進化:WebSocketアプローチ

金融市場のティックデータ(価格、出来高などの時系列データ)をリアルタイムで保存するシステムを開発し、ブログ記事GitHubで公開しています。このシステムは世界中の様々な市場データに対応可能な設計となっています。

現行システムの特徴

柔軟なデータ収集

  • 様々なデータソースに対応(取引所API、情報ベンダー、取引ツールなど)
  • PythonとVBAによる効率的なデータ取得
  • マルチマーケット対応の設計

WebSocketアプローチによる市場データ収集の革新

技術的な分析の結果、市場データの収集においてWebSocketアプローチが優れていると考えられます。以下にその主な理由を説明します:

データの即時性と確実性

  • WebSocket方式:マーケットデータをミリ秒単位でリアルタイムに取得
    • 例:急激な価格変動時でもティックデータを確実に捕捉
    • 世界中の取引所の高頻度取引にも対応可能

堅牢なエラーハンドリング

  • 接続状態のリアルタイムモニタリング
  • インテリジェントな再接続メカニズム
  • 市場の急激な変動時でも安定した動作を実現
  • 24時間取引の暗号資産市場にも対応可能

高いスケーラビリティ

  • グローバル市場の同時モニタリング
  • 複数の取引所や市場のデータを同時に処理
  • アドバンスド機能の実装が容易:
    • リアルタイムの市場分析
    • カスタマイズ可能なアラートシステム
    • 複数通貨での表示機能

システムリソースの最適化

  • 効率的なデータストリーム管理
  • 最小限のネットワークオーバーヘッド
  • マルチマーケットデータの同時処理に最適

将来の展望

現在、以下の機能を含む新バージョンを開発中です:

  • クロスマーケット分析機能
  • カスタマイズ可能なデータフィルター
  • マルチプラットフォーム対応

設計上の重要ポイント

  • グローバル市場に対応したデータ構造
  • 時差を考慮したタイムスタンプ管理
  • 複数の通貨単位への対応
  • 国際的なコンプライアンス要件への準拠

システム構成の概要

グローバル市場データを扱うシステムの基本構成と動作フローを図で説明します。

データフロー図

上記の図は、様々なデータソースからのマーケットデータ収集と配信の流れを示しています。取引所API、取引ツール、情報フィードなど、複数のソースからデータを収集し、標準化した上でクライアントに配信します。

システムアーキテクチャ図

このアーキテクチャは、グローバルな市場データの収集と配信を実現します。主な特徴:

  1. マルチソース対応
  • 取引所APIからの直接取得
  • 取引ツールからのデータ収集
  • マーケットフィードの統合
  1. 効率的なデータ処理
  • データの標準化処理
  • キャッシュシステムの活用
  • 重複データの除去
  1. マルチプラットフォーム配信
  • Webブラウザ対応
  • モバイルアプリケーション連携
  • トレーディングツール統合
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